世界史で読み解く名画の秘密

世界史で読み解く名画の秘密

内藤博文(著)

ISBN13桁978-4-413-04656-5
ISBN10桁4-413-04656-0
CコードC0271
判型新書判
ページ数256ページ
定価1485円(本体:1350円)
出版年月日2022年9月2日

内容紹介

ミケランジェロの最高傑作「最後の審判」がローマ教皇に壊されかけた理由とは?
レンブラントの名作「夜警」、じつは昼の情景を描いていた!?
ボッティチェリ、ダ・ヴィンチ、ルーベンス、モネ、ルノワール、ゴッホ……あの名画の神髄に触れる「絵画」×「世界史」の魅惑のストーリー。


「はじめに――すぐれた名画は、なぜ歴史を背負うのか?

絵画の名作は、ただ眺めているだけでも愉しい。何の先入観も持たずに虚心坦懐にイメージを愉しむのは、美への一つのアプローチだろう。
だが、逆に知識をもってして名画の真実に迫るなら、これまでになかった深い見方、広い見方もできよう。すぐれた名画には、歴史を背負い、歴史によって世に押し出されたところがあるからだ。

名画は、皇帝、王、ローマ教皇、貴族、大金持ちなど、歴史を動かす者たちと関わってきた。彼らが自らを飾るため、画家に画を描かせるなら、そこに歴史がついてまわる。画家が意図しようとしまいと、画の中に歴史が滲んでくるのだ。
たとえば、ボッティチェリやミケランジェロ、レオナルド・ダ・ヴィンチの画を見るとき、フィレンツェのメディチ家やローマ教皇の物語を知るなら、より深く愉しめよう。クラナッハを掘り下げるなら、そこにマルティン・ルターが、「草上の昼食」のマネに迫るなら、そこに皇帝ナポレオン3世の姿が見えてこよう。

あるいは、近世になるほど、画家は時代の扇動者ともなり、歴史を変えていく力を持ちさえする。ナポレオンやフランス革命を語る時、ダヴィッドの一連の絵画を見ていくなら、そのことがよくわかるだろう。ドラクロワの「キオス島の虐殺」、ピカソの「ゲルニカ」は、世界史を変えたプロパガンダ画としても鑑賞できる。

この本では、西洋の名画の中にいかに歴史が紛れ込んでいるかを解説してみた。名画の背景を知るなら、世界史の視野がより広がるだろうし、世界史を少し掘り下げるなら、名画を見る目もまた変わるのだ。」

著者紹介

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